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情熱大陸 カンボジア高級ハチミツ 緒方陽一

「カンボジアの神秘の蜂蜜」に人生を捧げた男──緒方陽一の情熱と挑戦

2023年5月28日に放送されたテレビ番組情熱大陸では、緒方陽一という一人の男の壮大な挑戦が紹介されました。緒方氏は、カンボジアのジャングルで採取される野生の蜂蜜を愛し、その魅力を世界中に広めるべく情熱を注いでいます。今回は、緒方氏がどのようにして「神秘の蜂蜜」と出会い、そしてその味を求め続けているのかをご紹介します。

芸術から蜂蜜へ──人生を変えたカンボジアとの出会い

緒方陽一氏は、1980年に福岡県で生まれ、歯科医の家庭に育ちました。幼少期から絵を描くことに没頭し、後に画家として活動を始め、ギャラリーでの個展やファッションショーの造形デザインなどを手がけていました。芸術の世界で生きることが決まっていたように思えた彼が、人生の転機を迎えたのは29歳の時です。

カンボジアに絵を描きに訪れた際、現地の人々に食べさせてもらった「野生の蜂蜜」に衝撃を受けました。その美味しさと深さに心を打たれた緒方氏は、すぐにこの蜂蜜を採取し、世界中にその価値を伝えることを決意。これが、彼の人生を大きく変えるきっかけとなったのです。

カンボジアのジャングルで採取される「東洋ミツバチ」の蜂蜜

緒方氏が取り扱っているのは、カンボジアのジャングルに自生する「東洋ミツバチ」が作る蜂蜜です。一般的な西洋ミツバチは、1種類の花の蜜を集めますが、東洋ミツバチはさまざまな花の蜜をランダムに集めます。このため、彼の取り扱う蜂蜜は、年ごとの森の実りによってその味わいが大きく変化します。たとえば、カシューナッツやライチのような風味を感じる蜂蜜もあれば、糖度が低く、コーヒーのような苦味が感じられるものもあるなど、非常に多様性に富んでいます。

蜂蜜の熟成と調合──味わいを作り上げる職人の技

緒方氏は毎年、カンボジアでの繁殖期である3月〜7月に現地に滞在し、地元の人々と共にジャングルで蜂蜜を採取します。その後、彼は蜂蜜を調合・熟成させる作業を行います。短期間で仕上げるものもあれば、数年にわたって熟成させるものもあります。特に、10年以上かけて熟成された蜂蜜は、味わい深く、その複雑さや豊かさが一度食べると忘れられない印象を与えます。

彼の蜂蜜は、日本の有名な菓子店や、ミシュランの星付き寿司店、フレンチレストランなどでも使用されており、非常に高い評価を得ています。

カンボジアの自然と共生するために

カンボジアの東洋ミツバチが作る蜂蜜の美味しさに魅了された緒方氏は、その美味しい蜂蜜を世に広めることを通じて、現地の自然と人々を守りたいという強い思いを抱いています。近年、開発が進み、ジャングルが切り開かれることで、東洋ミツバチの生息地が狭まっているという現状があります。そのため、彼は蜂蜜の生産を続けることが、カンボジアの自然を守るために必要だと感じているのです。

また、地元の人々と共に蜂蜜を採取することで、彼は「共生」の重要性を感じています。ジャングルの中で焚き火を囲んで酒を酌み交わしながら、現地の人々と共に過ごす時間は、彼にとってかけがえのないものとなっています。蜂蜜を採るという仕事を通じて、地元の文化と自然を守り、次の世代へと繋げていきたいという思いを持ち続けているのです。

独自の蜂蜜ブランドとその可能性

緒方氏は、自身の蜂蜜をいくつかのブランド名で販売しています。その中でも「April」は乾季の山頂で採れた蜂蜜、「CAVE」は崖で採取された蜂蜜、そして「Ensemble」は、3月・5月・6月の山の中腹で採れた3種類の蜂蜜を調合したものです。これらは、彼が大切にしている「自然の力を最大限に引き出す」ことをコンセプトにした製品です。

さらに、彼は蜂蜜を使った加工品も手がけており、石鹸やハニービネガー、コショウの蜂蜜漬けなど、蜂蜜の可能性を広げるための新しい挑戦を続けています。彼の蜂蜜には、ただの甘さではなく、森の香りや自然の力を感じることができ、消費者にとってはまさに「宝物」のような存在となっています。

緒方陽一が描く未来──蜂蜜を通じて守る自然と人々

緒方陽一氏の蜂蜜にかける情熱は、単なるビジネスの域を超え、自然との共生を深く考える活動です。彼がカンボジアのジャングルで過ごす日々や、蜂蜜を採取する過程は、現地の人々との絆を強め、自然を守るための重要な役割を果たしています。その姿勢は、今後ますます多くの人々に感動を与え、蜂蜜の新しい価値を広めていくことでしょう。

これからも緒方陽一氏の「野生の蜂蜜」の挑戦は続きます。自然の中でしか味わえない奇跡の蜂蜜を、ぜひ一度その舌で味わってみてください。その味は、あなたの人生を少しだけ豊かにしてくれることでしょう。