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ドキュメント72時間 別府 “貸間”の人生物語 別府貸間は、どこ?

別府の「貸間」—人生の物語が交差する場所

大分県別府市の片隅に、静かな地域にある「貸間」の宿。観光地から少し離れたこの場所には、宿泊料金が格安で、かしこまった接客が一切ない宿が集まっており、独特の魅力を放っています。この不思議な空間には、日常の中で特別な思い出を作りたい人々が集まり、人生の物語が交差しています。今回は、ドキュメンタリー番組『ドキュメント72時間』で放送された、別府の「貸間」の魅力を紹介します。

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番組内で紹介された宿は「双葉荘」さんのようですね。

ドキュメント72時間年末スペシャル2024第10位

11月11日(土)—広島から来た湯治目的の夫婦と同窓会を開く7人組

撮影が始まった初日、まず出会ったのは広島から来た夫婦。妻が病気を患い、湯治を目的に別府を訪れていました。宿泊したのは温泉付きの六畳一間のシンプルな部屋で、宿泊料金は一泊4,400円。彼らは荷物から冷凍の肉まんを取り出し、地獄釜で蒸し始めました。ホカホカの肉まんが出来上がると、静かな時間が流れました。

別の部屋では、福岡の柳川から来た7人組が同窓会を開いていました。彼らは毎年この地で集まり、自由にくつろいでいると言います。歌を歌いながら、昔の思い出話に花を咲かせていました。ここで過ごす時間は、彼らにとって大切な交流の場となっています。

この貸間は大正時代から湯治客が訪れる場所として使われてきました。今もなお、その伝統を感じながら、様々な人々が集まり、温かい時間を共有しています。

11月12日(日)—99歳のおじいさんと湯治、そして心温まる交流

2日目の撮影では、99歳のおじいさんと再会。彼は毎日近くの公衆浴場に行き、神経痛に効くと評判の温泉を楽しんでいます。この男性は、亡くなった妻の思い出を大切にしながら、長逗留をしていました。最初は1ヶ月の予定で別府に来たものの、気に入ってしまい、現在は3年近くも滞在しているそうです。老後を心穏やかに過ごすには、この貸間が最適だと語ります。

また、他にも湯治に訪れた夫婦や、妊娠中の女性が高校時代の親友と一緒に旅をしている姿も見られました。夫婦は、病気を治してくれるという薬師如来に見守られながら温泉を楽しんでいました。

夕方には、貸間で知り合った3人組の男性がバイクでの一人旅をしている男性を部屋飲みに誘い、皆で楽しいひとときを過ごしていました。温かい交流が、自然と生まれる場所がこの「貸間」なのです。

11月13日(月)—日常の中で特別な思い出を刻む人々

3日目の撮影では、湯治を終えた夫婦が帰宅の準備をしていました。特別なことはないが、毎日の生活がかけがえのないものとなっていることを感じさせる瞬間です。その後、小さい子どもを連れた家族が到着。彼らにとって貸間は特別な場所であり、ここでプロポーズをした思い出もあります。元々大阪に住んでいたが、この土地が気に入って移住してきたという家族にとって、貸間は「本当の自分に帰れる場所」になっています。

11月14日(火)—母親を元気づけるために訪れた娘と、湯めぐりを楽しむ99歳の男性

最終日、4日目の撮影では、大阪から母親を連れてきた女性が登場。父親が亡くなり孤独を感じていた母親を元気づけるために、この場所に訪れたのです。都会の喧騒から離れ、温泉で交流を楽しみながら心身ともにリフレッシュしています。

その後、99歳の男性はいつものように温泉を巡りながら、心地よい日々を過ごしていました。「今日もいいお湯だよ」と言いながら、湯めぐりを楽しんでいた姿が印象的です。

時間を忘れる場所—貸間の温かい魅力

「貸間」は、ただの宿泊施設ではありません。ここに泊まる人々は、それぞれの人生の中で特別な思い出を作り、他の人々と温かい交流を重ねていきます。湯治目的で訪れる人々、家族や友人との絆を深める人々、そして人生の終盤を心穏やかに過ごす人々。それぞれがこの貸間で、かけがえのない時間を過ごしているのです。

別府の「貸間」で過ごす時間は、特別でなくても、温かく心地よいものであり、人々の人生に深く刻まれる素晴らしいひとときです。次回別府に訪れる際は、ぜひ「貸間」の宿で過ごしてみてはいかがでしょうか。

 

別府貸間は、どこ?双葉荘

貸間宿泊住所 〒874-0041 大分県別府市鉄輪東6−147 

双葉荘