カテゴリー
まとめ

ドキュメント72時間 札幌 雪道を走る灯油配達車

札幌の雪道を走る灯油配達車:真冬の生活支えた3日間の記録

2024年1月13日から始まった「ドキュメント72時間」の年末スペシャルでは、真冬の札幌を舞台に灯油配達車に密着した3日間の様子が放送されました。雪が深く積もり、凍てつく寒さが続く札幌の街で、毎日欠かさず走り続ける灯油配達車。その車の後ろには、寒さと厳しい環境の中で支え合いながら生きる人々がいました。配達車には、ミナミ石油(株)とありましたね。

このサイトは広告を利用しています。

灯油配達車の仕事風景

1月13日(土)の朝9時、札幌市内で灯油配達車がスタート。まず訪れたのは、家庭で使う灯油の配達。配達員がトラックからホースを伸ばして家の中に入ると、台所脇にある灯油タンクに給油をしていきます。北海道の家庭では、灯油タンクが1ヶ月程度で空になるため、定期的に配達を受けるのが一般的です。

その後、配達車は美容室や集合住宅にも向かいます。集合住宅ではホースを体に巻きつけ、階段を上がっていくという作業が必要で、体力が求められます。住人の女性は40年前に熊本から北海道に移住し、灯油の配達にはとても助かっていると語っていました。

日が暮れ、雪が強く降り始めると、灯油配達車は一軒家に住む男性のもとに向かいます。男性はオール電化から灯油に切り替えた理由を話し、かつて上京して役者を目指していたが夢を果たせなかったことも教えてくれました。それぞれの家庭には、それぞれの物語があり、灯油配達車はその物語を支える役割を果たしているのです。

雪道とともに働く配達員たち

1月14日(日)、撮影2日目。昨晩の雪が積もり、配達員は雪を落としながら車を準備します。この時期、北海道では建設や土木の仕事が減るため、灯油配達を仕事としてする人も多いとのこと。配達員一人ひとりの事情を知ることができました。

配達員の一人は、独立リーグで野球選手として活躍する男性。節約してカップラーメンを食べる姿が映し出され、夢を追いながら働く姿に感動しました。また、ウズベキスタン出身で母国に家を買うために来日した男性や、カフェバーを経営している女性など、配達員のバックグラウンドも様々でした。

一軒一軒での出来事も特別です。94歳の女性宅に緊急の指令で向かう配達員は、ホースを伸ばすのに苦労しながらも、女性が快く待ってくれる姿にほっとした様子を見せました。女性は、今も洋服店で裁縫を続け、一点物を作り続けているという素晴らしい話を語ってくれました。

雪に閉じ込められた車と助け合い

1月15日(月)、3日目の撮影では、天気が急変し吹雪が始まりました。配達車が雪にハマって動けなくなり、他の通りがかった人たちと一緒に車を押して助ける場面がありました。雪道を走り続ける中、厳しい環境で困っている人を見過ごせないという、強い助け合いの精神が映し出されました。

また、この日は釣り好きの気さくな男性にも出会いました。彼は病気や自殺で妻と息子を失い、今は一人で暮らしています。釣った魚の写真を見せてくれながら、穏やかな日常を感じさせるシーンがありました。

厳しい雪道、温かい心

1月16日(火)、最終日の撮影では、札幌で大雪警報が出ている中、灯油配達車はいつもと変わらない暮らしを支えるために走り続けます。雪降りしきる中でぬくもりを届けるその姿は、厳しい環境の中でも生活を支える重要な仕事であることを改めて感じさせてくれました。

まとめ

札幌の雪道を走る灯油配達車に密着した「ドキュメント72時間」では、配達員たちの地道な努力や、雪の中で支え合いながら暮らす人々の姿が描かれました。厳しい冬を乗り越えるために欠かせない灯油の配達は、ただの物流ではなく、一つ一つの家庭に温かさを届ける重要な役割を担っています。雪が降りしきる中、灯油配達車が走り続けるその姿は、見ている人々に深い感動を与えました。