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ドキュメント72時間 お盆の鳥取 海辺の墓地で 鳥取県琴浦町の「花見潟墓地」

鳥取・海辺の墓地で迎えるお盆—「ドキュメント72時間」年末スペシャル

2024年の年末スペシャル『ドキュメント72時間』の第9位にランクインした「お盆の鳥取 海辺の墓地で」。舞台は、鳥取県にある広大な海辺の墓地。毎年お盆の時期に多くの人々が訪れ、先祖を偲び、亡き人々と向き合う場所となっているこの墓地には、どんな人々の思いが詰まっているのでしょうか。番組では、墓地を舞台に、訪れる人々の様子を追い、その思いを記録しました。

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8月13日(火)—海辺の墓地、花見潟墓地の姿

撮影は8月13日からスタート。訪れたのは鳥取県にある「花見潟墓地」。ここは広さ2万平方メートルを誇る巨大な墓地で、自然発生的に規模が広がり、成り立ちがはっきりと分からないという不思議な場所です。この墓地に代々お墓を構える自営業の男性や、親戚一同で訪れた地元の家族にインタビューを行いました。彼らはお盆の大切な行事として、毎年この墓地を訪れ、故人を偲びます。

夜になると墓地は灯籠の明かりで照らされ、静寂に包まれます。人々は少なくなり、その中で妹の墓参りに来たという教員の女性が登場。彼女は「自分に向き合える場所」と語り、この墓地で心静かに故人と向き合っている様子が描かれました。お盆の時期、墓参りは単なる行事ではなく、個々の心の中で大切な時間となっています。

8月14日(水)—海の近くでお墓参り

8月14日、撮影は続きます。この日、花見潟墓地の前の海はサーフィンのスポットとしても知られており、波音が響く中で多くの家族がお墓参りに訪れていました。そこでは、祖父母のお墓参りに来た家族、毎月お墓参りを欠かさず行っている70代の女性、近くで仕出し料理店を営んでいる女性、祖母の初盆を迎える地元の男性らが登場。どの家族も、亡き人を偲び、心を込めてお墓に手を合わせる姿が印象的でした。

8月15日(木)—墓地での清掃活動と地元の人々

8月15日、墓地の片隅でゴミ拾いをしている男性に出会いました。男性は、墓地が小さい頃からここで遊んでいたといい、お墓参りのついでに清掃を行うのが日課となっているとのこと。こうした地域の人々のつながりが、墓地の静けさと温かさを感じさせます。また、仕出し料理店の女性に再びインタビューをし、彼女の自宅にも訪問。地域の人々の温かい交流の様子が描かれました。

8月16日(金)—帰省した夫婦と三世代の家族

8月16日、撮影は最終日。早朝から大阪から帰省中の夫婦に話を聞くことができました。夫婦は、急逝した父親が行っていた送り火の儀式を思い出しながら、送り火を行ったといいます。お盆という行事が、亡き父を偲ぶだけでなく、家族にとって大切な思い出を呼び覚ます時間であることが伝わってきました。

さらに、雨の中で海外にいる親戚のために祈りを捧げる女性、三世代が集まってお墓参りをする家族が登場しました。代々受け継がれたお墓参りの習慣は、家族の絆を深め、次の世代に受け継がれていきます。

思いが詰まった海辺の墓地

鳥取の海辺の墓地での3日間にわたる撮影を通して、お盆の風景はただの儀式ではなく、家族の絆や先祖とのつながりを深く感じる時間であることが伝わってきました。この場所には、亡き人を偲ぶ人々の温かい思いが集まり、墓地そのものが人々の「心の拠り所」となっています。

「お盆の鳥取 海辺の墓地で」のエピソードは、ただの風景を映すのではなく、そこで生きる人々の心の中にある思いを、優しく見守りながら映し出しています。年に一度訪れるお墓参りという行為が、どれだけ多くの人々の人生にとって大切なものであるか、そしてそのつながりが次の世代に受け継がれていく大切さを感じさせてくれる番組でした。