田中将大、苦悩の1年から覚悟の1年へ—新たな挑戦と復活をかけた自主トレーニング
プロ野球界のレジェンド、田中将大投手(36)が迎えるプロ19年目のシーズンは、これまでの苦しみを乗り越えるための覚悟に満ちたものです。昨年の1年は、右ひじの手術後に苦しい結果が続き、プロ野球人生のどん底を経験したものの、それを新たな挑戦のための糧として捉え、今シーズンに向けた準備に余念がありません。今回は、そんな田中投手の自主トレーニングや復活にかける想い、そして先輩・ダルビッシュ有投手からのヒントに迫ります。「報道ステーション」2025年1月15日放送分より
楽天時代の厳しい1年—どん底からの復活へ
田中投手にとって、昨年はプロ野球人生でも最も苦しい1年でした。楽天でのシーズンはわずか1度の登板にとどまり、シーズン0勝という悔しい結果に終わりました。かつての輝かしい「24勝無敗」の記録が嘘のように、コンディションが整わず、思うように投げることができなかった田中投手。しかし、その1年間を無駄にすることなく、「良い期間だった」と捉える覚悟を持っています。
「何もできなかった」と語りながらも、「結果で証明するしかない」と決意を固めています。手術後の回復に加えて、年齢による体の変化も影響し、これまでのようなパフォーマンスを発揮できなかったのは事実ですが、それでも田中投手は前を向いています。
復活に向けた大きな変化—ダルビッシュのアドバイス
今年のオフ、田中投手は有酸素運動を取り入れるなど、トレーニングに大きな変化を加えました。そのきっかけは、先輩投手であるダルビッシュ有投手(38)からのアドバイスです。ダルビッシュ投手は、メジャーリーグの第一線で活躍を続けるベテランであり、年齢を重ねても安定したパフォーマンスを維持するために、体のケアやトレーニングに非常にこだわりを持っています。
田中投手はダルビッシュとの情報交換で、**「有酸素運動を取り入れて体の血の巡りを良くすること」**をアドバイスされ、それを実践しています。これにより、体力の向上を図り、今後のシーズンでのパフォーマンス回復を目指しています。
「やばいよ、やっぱりきつい」と語る田中投手ですが、それでもこれまでよりも質と量を求めてトレーニングに励んでいます。体が「バリバリ」と感じられるようになったとのことで、体調の改善が進んでいることが伺えます。
新たな環境での挑戦—巨人での覚悟
今シーズンからは新天地である読売ジャイアンツに移籍し、再起をかけた戦いが始まります。田中投手は、プロ19年目にして新しい環境で戦うことに対して非常に前向きな姿勢を見せています。**「新しい環境で手探りでやっていかないといけない部分もある」**と語りつつも、「たくさんの良い選手がいる中で競争に勝って、先発のマウンドに1試合でも多く上がりたい」という強い意志を表明しています。
また、若手選手とのコミュニケーションも大切にしており、楽天時代の二軍生活で得た経験を生かして、若手投手陣をリードしていく覚悟も持っています。「自分が年下の選手たちと積極的にコミュニケーションをとっていくことは大事だと思った」と振り返り、最年長ピッチャーとしてチームを引っ張る立場に立つことに大きな責任を感じています。
日米通算200勝まであと3勝
田中投手の日米通算200勝までの道のりは、あとわずか3勝。復活を果たし、この大記録を達成することが大きな目標となっています。田中投手の復活には、懐疑的な声もあるかもしれませんが、高校時代から見守ってきたファンにとっては、温かい応援の声を送るべき存在です。
「結果で証明する」という強い決意を胸に、田中投手は2025年シーズンに臨みます。キャンプインでの表情やプレーにも注目が集まり、今年こそ再び輝きを取り戻す姿を期待する声が高まっています。
田中投手が迎える覚悟の1年、ファンとともにその進化を見守りたいものです。