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保険適用、高血圧症治療アプリ、NHKで紹介

高血圧症治療アプリ、全国47都道府県の医療機関で導入開始 〜薬に頼らない新しい治療法の可能性〜

2024年1月15日、株式会社CureApp(キュア・アップ)は、同社が開発した「高血圧症向け治療アプリ」が、全国の医療機関で導入されたことを発表しました。このアプリは、薬を使用せず、生活習慣を改善することを目的とした治療プログラムで、医師による処方が可能となっており、2022年9月に販売を開始しました。現在では、全国47都道府県の医療機関にて使用されており、その効果と可能性が注目されています。

高血圧症の現状と治療の課題

高血圧症は、現代の日本における国民病ともいえる存在です。患者数は約4,300万人に上り、関連死亡者数は年間10万人に達するとされています。しかし、高血圧症の初期段階では自覚症状が現れにくく、危機感を持たずに放置されがちです。このため、治療を受ける人が少ないという現状が続いています。

高血圧症の改善には、生活習慣の見直しと定着が不可欠です。しかし、食生活の改善や運動習慣の定着は、個人の意識や努力に依存するため、継続的に取り組むことが難しいのが実情です。ここで重要なのが、「薬に頼らない治療法」の選択肢です。

スマート降圧療法:アプリによる新しいアプローチ

CureAppの「高血圧症向け治療アプリ」は、生活習慣の改善をサポートするプログラムを提供します。医師の指導のもと、患者はアプリを使って食事、運動、睡眠などの行動を改善し、健康的な生活習慣を身につけます。このアプリは、患者一人ひとりの状況に合わせて個別化されたアドバイスを提供し、日常生活の中で継続的にサポートします。

具体的には、患者がアプリに入力したデータをもとに、食事や運動に関するアドバイスが届き、行動変容を促進します。これにより、減塩や減量を通じて血圧が低下し、治療効果が期待できます。また、医師は患者の生活習慣改善状況をアプリを通じて確認できるため、診療時間内での質の高い治療が可能となります。

全国的な導入とその意義

現在、CureAppの治療アプリは、全国1,000以上の医療機関で導入されており、これにより、多くの患者が薬に頼らない新しい治療法を受けられるようになっています。このアプリの導入は、患者にとっては薬物治療の負担を軽減し、医師にとっては治療の質向上に貢献するものです。

株式会社CureAppの未来

CureAppは、医療系スタートアップとして、治療アプリの研究開発に取り組んでいます。これまでにも、禁煙治療において世界初の薬事承認を取得し、保険適用を実現しました。また、今後はNASH(非アルコール性脂肪肝疾患)やアルコール依存症、がん、慢性心不全など、さまざまな疾患に対応した治療アプリの開発を進めています。

また、企業向けに健康増進プログラム「ascure」を提供しており、特に高血圧対策として企業内での健康支援にも力を入れています。これらの取り組みを通じて、CureAppは、より多くの人々が健康的な生活を送れるようサポートしていきます。

まとめ

高血圧症向け治療アプリは、薬に頼らず、生活習慣を改善する新しい治療法として注目されています。全国1,000以上の医療機関で導入され、患者にとっても医師にとっても有益なプログラムが提供されています。CureAppは、今後も医療技術を活用して、さまざまな疾患に対応した治療アプリの開発を進めていく予定です。