2024-2025年「ハルメク シニアトレンド」で見るシニア世代の進化―明るい未来を切り開く新しい価値観
2024年12月4日、株式会社ハルメクホールディングスは「2024-2025 ハルメク シニアトレンド」を発表しました。シニア世代を代表するメディアとして、50代以上のライフスタイルや意識に注目してきた「ハルメク生きかた上手研究所」が分析した結果、シニア世代の進化が明らかに。これからのシニアは、従来の枠にとらわれない新しい価値観を持ち、社会とのつながりを大切にし、明るい未来に向けた行動を起こしていることが分かりました。そこで、2024-2025年のシニアトレンドに焦点を当て、その特徴を詳しく見ていきましょう。
1. デジタル化の進展「デジ得シニア」
物価高騰やデジタル社会の加速に伴い、シニア世代の生活にもデジタル化の波が押し寄せています。「デジ得シニア」とは、シニア世代がデジタルを駆使して、日々の生活をお得にしようとする動きのこと。具体的には、EC(電子商取引)やオンライン決済、ポイント活動(ポイ活)など、デジタルでの買い物が増加しています。調査結果によると、EC利用者は2019年と比較して18ポイント増加し、52%に達しました。これにより、シニア世代も「いかに得するか」を重視し、日常生活においてもデジタルツールを活用する姿勢が強まっています。
2. 「シニア解放区」での新しい価値観
1980年代に「新人類」と呼ばれた世代が60代に突入し、その頃の文化や価値観が再評価されています。具体的には、ディスコ文化や音楽、サーフィンなどがシニア世代に再び人気を集め、健康や生きがいを感じられる場所として「シニア解放区」が注目されています。実際に、ハルメクの調査によると、50代以上の女性の20%が「シルバーディスコ®」への参加を希望しており、シニア世代の間で活気あふれる場所が広がっていることが分かります。これにより、シニア世代は自己表現や仲間との共有体験を楽しみながら、新しいライフスタイルを切り開いています。
3. 働き方改革「エイジフリーWORK」
働くシニアの意識も大きく変化しています。人手不足が深刻化し、シニア世代が新しい仕事やボランティア活動に積極的に参加する姿勢が目立っています。「エイジフリーWORK」は、年齢を問わず、シニア世代が働くことに対して前向きに取り組んでいる兆しを示しています。特に「社会との関わりを得たい」「役立っていることを実感したい」という意欲が高まり、新しい働き方を模索するシニアが増加しています。ボランティアやフリーランスの仕事、短時間勤務などが普及し、シニアの社会参加が進んでいます。
4. 資産運用の重要性「シンニーア(シニア+新NISA)」
シニア世代にとって、長期的な老後の生活資金を確保するための資産運用が不可欠になっています。「シンニーア」とは、シニア世代が積極的に投資に取り組み、資産形成を行う動きのことです。特に、新NISA(少額投資非課税制度)の利用が増加しており、シニア世代も積極的に資産運用に取り組んでいます。調査結果によると、NISA口座の普及率は全体で23%に達し、50代や60代でもその割合が増加していることが確認されています。このように、シニア世代はインフレ時代においても自己資産の管理を見直し、将来への備えを着実に進めています。
5. 熟年の恋愛事情「ラストパートナー」
シニア世代における「ラストパートナー」の需要も高まっています。熟年離婚率が過去最多を記録する中で、シニア世代の婚活市場も活気を帯びています。ハルメクの調査によると、50~79歳の未婚男女の4人に1人が「パートナーを希望している」と回答しており、婚活バスツアーは満席が続出しているとのこと。シニア世代は、年齢を重ねたからこそお互いの背景を理解し、寄り添うような新しい恋愛観を大切にしています。
進化するシニア世代の未来
「エイジフリー」「シニア解放区」「ラストパートナー」など、シニア世代の価値観は従来の常識を超え、自由で明るい未来に向かって進化しています。エイジズムから解放され、自己表現や新しい挑戦が重要視される中で、シニア世代は今後ますます活発に社会との関わりを持ち、自己実現に向けて力強く前進していくでしょう。
専門家の見解
ハルメク生きかた上手研究所の所長、梅津順江氏は、シニア世代が「エイジズムから解放されることで、人生後半をより豊かに彩るための3つの探し物」をしていると述べています。具体的には、「居場所」「お得な幸せ」「自分らしい仕上げ探し」の3つです。年齢を気にせず、好きなことに挑戦し続けることで、シニア世代は今後も輝きを増し、より豊かな人生を送り続けるでしょう。
これらの新しいトレンドは、シニア世代が自分らしく、そして前向きに生きるための大きなヒントとなります。年齢にとらわれることなく、自由な発想で人生を楽しむシニア世代の未来が、ますます明るく開かれています。