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「宮本カレー」閉店の裏側—飲食店の生存戦略と閉店のトラブル

「宮本カレー」閉店の裏側—飲食店の生存戦略と閉店のトラブル

2024年12月15日の放送「坂上&指原のつぶれない店」では、京都の名店「宮本カレー」が閉店するという衝撃のニュースが取り上げられました。この店は、4年半前に立て直し企画で再生を果たし、かつやの社長・臼井健一郎さんによる支援で成功を収めたカレー専門店。惜しまれつつも、2024年11月15日、ついにその歴史に幕を閉じることとなりました。

立て直しから成功への道

「宮本カレー」は、元々おばんざい居酒屋として営業していたものの、経営難に陥り閉店寸前の状況でした。しかし、番組で取り上げられたことで転機が訪れ、臼井社長の指導のもとカレー専門店に生まれ変わることに。特に注目されたのは、名物「ねぎじゃこのおばんざいカレー」。月に100万円以上の売上を誇るまでに復活し、さらには渋谷道玄坂への期間限定出店や、松坂屋上野店での物産展でも大成功を収めました。

しかし、その後、70歳となった店主・宮本さんは膝の手術を受けることとなり、長期休養を余儀なくされます。店の賃貸契約更新をせず、閉店を決意。宮本さん夫婦は、第2の人生としておばんざい居酒屋の開店を目指し、新たな挑戦を始めました。

飲食店の生存率と閉店時のトラブル

飲食店の経営は非常に厳しく、3〜5年の生存率は約30%とも言われています。「宮本カレー」のように立て直しに成功した店舗でも、閉店に至ることは少なくありません。特に、閉店時に起こるトラブルが多いのです。

番組内で取り上げられたように、閉店時に最も起こりやすいのが「賃貸契約に関する問題」。更新年数が長い場合、撤退したい場合でも残りの年数分を一括で支払わなければならないというトラブルが生じることがあります。また、店舗の外装や内装に関しても、原状回復義務がある場合、契約時の図面に戻すために多額の費用がかかることがあり、これも大きな問題となります。

「宮本カレー」では、次の契約者が見つかり、居抜きで店舗を引き渡すことができたため、こうした問題を回避することができました。

常連客に支えられた最終営業日

「宮本カレー」の最終営業日、11月15日には、多くの常連客が店を訪れ、花束を持ってお別れを告げる姿が見られました。常連客の中には、「僕の生活の一部だった」と語る人もおり、店主・宮本さんにとっても愛される場所だったことが伝わってきます。

閉店後には、宮本さん夫婦が店舗の清掃を行い、使わなくなった皿をリサイクルショップに渡すなど、店舗を丁寧に片付ける姿が印象的でした。唯一残したのは「寸胴」。もし再びカレーを作る機会が訪れた時に備えて、大切に保管されているそうです。

今後の再開への期待

番組内のスタジオトークでは、宮本カレーの今後についても言及されました。俳優の一茂さんは、定年後のセカンドステージを充実させた宮本さんが、まだまだ新しい挑戦をしてくれるのではないかとコメント。ヒロミさんも、「復活させることができるのではないか」と期待の言葉を送っていました。多くのファンに愛された「宮本カレー」が、今後どのような形で再開するのか、今後に注目が集まります。

まとめ

「宮本カレー」の閉店は、経営の厳しさと、閉店時に起こりがちなトラブルを考えさせられる出来事でした。それでも、立て直しに成功し、常連客に愛される店へと成長した宮本さん夫婦の姿は、飲食店経営者にとって貴重な学びとなることでしょう。今後も宮本さんがどんな形で再登場するのか、期待したいところです。