2024年10月5日にデビューしたJR西日本の新たな観光列車「はなあかり」は、その豪華で洗練された車内デザインが大きな話題となっています。このデザインを手がけたのは、長距離列車「WEST EXPRESS 銀河」や新型特急「やくも」などを手がけた建築家の川西康之氏です。
1. 花のモチーフを取り入れた内外装
「はなあかり」のデザインコンセプトは、その名の通り「花の明かり」をテーマとしています。車体の外観はブラウンを基調とし、ゴールドの花模様があしらわれ、高級感と華やかさを兼ね備えています。内装にも花のモチーフが随所に取り入れられ、乗客に優雅で特別な時間を提供します。
2. スーペリアグリーン車の贅沢な空間
1号車に設けられたスーペリアグリーン車は、わずか18席のみの特別な空間です。「籠」をイメージしたプライベート感のある個室風の座席配置で、ゆったりとした本革シートや大きなテーブル、コンセントなどが備えられています。この配置により、見知らぬ人との会話が弾むような距離感を心がけたと川西氏は語っています。
3. グリーン車の多様な座席配置
2・3号車のグリーン車は、「広間」のような開放的な空間を演出しています。360度回転する1+1列の独立した座席や、ゆったりくつろげる広いボックス席(2名用、3~4名用)があり、乗客のニーズに合わせた多様な座席配置が特徴です。
4. サロン(フリースペース)の設置
2号車にはサロン(フリースペース)が設けられており、車内イベントの会場としても利用されます。このスペースは、乗客同士の交流やリラックスした時間を過ごすための場として機能します。
5. 地域に明かりをともす列車
川西氏は、「はなあかり」は地域に明かりをともす列車であり、実際に地域を走ることで初めて完成すると考えています。ディーゼル車のため非電化のローカル線も走行可能で、列車が地域ににぎわいをもたらすことを期待しています。
「はなあかり」は、その洗練されたデザインと快適な空間で、乗客に贅沢な時間を提供する観光列車です。デザイナー川西康之氏のこだわりが随所に感じられるこの列車で、特別な旅のひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。