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まとめ

カンブリア宮殿、升本フーズの亀戸升本、弁当シリーズが人気

119年の歴史を誇る「升本フーズ」 割烹料理の技で作る愛情弁当が大ヒット

 

11月21日(木)の『カンブリア宮殿』では、東京・亀戸にある創業119年の老舗企業「升本フーズ」の会長兼社長・塚本光伸氏が登場し、同社が展開するこだわりの弁当事業と、企業経営に対する姿勢について紹介されました。物価高騰や不安定な国際情勢の中で、企業は「これからの100年」をどう歩んでいくのか。升本フーズの挑戦から、その答えを探ります。

 

伝統の味を守りつつ、時代に合わせた戦略

 

升本フーズは、飲食店や社員食堂の運営を手掛ける企業として知られていますが、近年、特に注目を集めているのが「亀戸升本」の弁当シリーズ。これまでの飲食業界の常識を覆すような取り組みが、売り上げを伸ばす原動力となっています。

 

同社が提供する弁当の特徴は、何と言ってもその手作りの品質の高さ。職人が一品一品心を込めて作り上げる料理は、どれも本格的な割烹料理の技を駆使しています。厚い卵焼き、蒸して作ったかまぼこ、手ごねのつくね、だしで炊いたご飯—これらはすべて、修業を積んだ職人たちによって手作業で仕上げられています。そして、保存料を一切使用せず、原材料からこだわり抜いた商品を提供することが升本フーズの信念です。

 

高級デパ地下での人気、そしてオンライン展開

 

升本フーズの弁当は、新宿伊勢丹本店や銀座三越の地下食品売り場でも大人気。その人気の高さゆえに「入荷待ち」や「本日分は終了しました」といった札が並ぶことも珍しくありません。顧客からの確実な購入を確保するため、店頭では午前と午後の入荷時刻に合わせて来店を促すことも。これほどまでに注目を集めているのは、もちろん品質の高さに裏打ちされたものです。

 

さらに、2022年にはオンライン販売にも進出。急速冷凍された弁当が全国に配送され、家庭でも手軽に升本の味を楽しめるようになりました。この展開により、より多くの消費者が同社のこだわりの弁当を味わうことができるようになり、その人気はますます広がりを見せています。

 

従業員満足度と持続可能な企業運営

 

また、升本フーズが注力しているのが、従業員満足度の向上です。長時間労働や低賃金が問題視される飲食業界の中で、同社は環境や時間に配慮した働きやすい職場作りを積極的に進めています。従業員が満足して働けることが、最終的に高品質な商品を提供する力につながるという信念のもと、労働環境の改善に取り組んでいる点も、升本フーズの大きな強みと言えるでしょう。

 

「これからの100年」を見据えた経営哲学

 

塚本社長が語る経営哲学は、企業活動の根本に「品質」を据えたものです。彼は「自分たちが口にして嫌なものをお客さんに食べさせて平気ですか?」と述べ、品質第一の姿勢を貫いています。また、企業として利益を追求するだけでなく、「買う人が喜べるもの、売る人が喜べるもの、作る人が喜べるもの」という三つの要素が揃う商品作りを目指しているといいます。この三方よしの精神が、升本フーズの成功を支えているのでしょう。

 

まとめ

 

カンブリア宮殿』で紹介された升本フーズの取り組みは、単なる弁当販売にとどまらず、企業の持続可能な成長に向けた取り組みそのものです。創業119年という歴史を誇り、これからの100年をどう歩んでいくのか。物価高騰や経済の不確実性に直面している今だからこそ、升本フーズのような企業の知恵と工夫が光ります。今後もその動向に注目したい企業の一つです。