「植物同士が会話!?」埼玉大学の研究が解き明かす、植物の驚くべき秘密
2024年11月20日(水)放送の『いまからサイエンス』では、埼玉大学の豊田正嗣教授が登場し、世界初の画期的な発見を紹介します。それは、植物同士が情報をやり取りするという驚きの現象を映像化した研究です。加藤浩次がとことん聞き込み、植物の不思議な世界を解明していきます。
植物同士が「会話」している!?
番組では、植物間のコミュニケーションを初めて可視化した豊田教授の研究成果が紹介されます。これまで植物がにおいや化学物質を使って情報をやり取りしているという説はありましたが、実際にその様子を映像で見ることはありませんでした。豊田教授は、その未知の世界をリアルタイムで可視化する技術を開発し、世界中の研究者から注目されています。
例えば、オジギソウの反応が紹介されました。オジギソウは触れられると葉を閉じることで知られていますが、この現象がどうして起こるのかは長い間謎でした。しかし、豊田教授の研究により、オジギソウはカルシウムイオンを使って全身に信号を送ることで、葉を次々と動かし、外的な刺激から自分を守るメカニズムが明らかになりました。この反応は、単なる「触覚」のみならず、植物の防御機能として働いていることが分かりました。
植物の嗅覚と防御物質
さらに驚くべきことに、植物が嗅覚を使って他の植物と情報をやり取りしていることも分かってきました。例えば、植物が傷つけられると、そこから発せられる青臭いにおいが周囲の植物に危険信号を送るといいます。これに反応した植物は、防御物質を分泌して自らも外敵から守ろうとします。豊田教授の研究チームは、これらの現象を可視化し、植物がどのようにして情報をやり取りしているのか、リアルタイムで捉えることに成功しました。
国家プロジェクトとしての研究
この革新的な研究は、2024年度にJST(科学技術振興機構)の大型事業に採択され、5年半で12億円の研究費が投入されることが決まりました。これにより、埼玉大学は世界最高レベルの植物研究拠点を目指して施設の拡充を進め、分子レベルで植物のメカニズムを解明するための新たな計測装置の導入が進められています。
番組の見どころ
番組では、加藤浩次が豊田教授にインタビューし、植物が持つ驚くべき感覚や、防御のためにどのように情報をやり取りしているのか、その最新の研究成果に迫ります。加藤浩次は、視聴者が理解しやすいように、専門的な内容を分かりやすく解説し、加えてスタジオで映像を見ながら感想を述べるなど、実験の成果をどこまでも掘り下げます。
まとめ
『いまからサイエンス』の放送では、植物の世界が持つ不思議で驚きのメカニズムを明らかにする新しい研究成果が紹介されます。これまでの常識を覆すような植物のコミュニケーションや感覚機能の発見は、植物研究だけでなく、農業や環境保護など、さまざまな分野にも大きな影響を与えることが期待されます。
豊田教授の研究は、植物が単なる「生物」ではなく、情報を伝達し、感覚を持つ複雑な存在であることを示しています。この驚くべき発見を通じて、私たちが植物とどのように関わっていくべきか、その重要性を再認識することができるでしょう。