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神戸あの日のストリートピアノで ドキュメント72

「神戸あの日のストリートピアノで」ドキュメント72~音楽と人々の絆が織りなす物語

2020年2月14日に放送された『ドキュメント72』では、神戸駅の地下街に設置された「ストリートピアノ」を巡る心温まるストーリーが描かれました。このピアノは、1995年の阪神・淡路大震災時に神戸市内の幼稚園で使われていたもの。震災の記憶とともに、今なお多くの人々を癒やし、結びつける存在となっているのです。

ストリートピアノが紡ぐ思い出

最近、駅や商店街などで見かけることが増えたストリートピアノ。誰でも自由に演奏できる場所として、多くの人々に親しまれています。神戸駅の地下街に設置されたこのピアノも、地元の人々だけでなく、観光客や通りすがりの人々に親しまれており、1日に100人以上が演奏に訪れることも珍しくありません。特に注目すべきは、このピアノが、阪神・淡路大震災の際に市内の幼稚園で使われていたという歴史を持っている点です。

震災を乗り越えた神戸の人々にとって、このピアノは単なる楽器以上の意味を持っています。それは、困難な時期に生き抜いた証として、また多くの人々に癒しと希望をもたらす存在として、深く根ざしているのです。

心の再生を促す音色

番組では、ある女性がストリートピアノに触れることで、20年ぶりに芸大時代の同級生と再会するエピソードが描かれました。この女性は、プロのピアニストを目指していたものの、思うようにいかず、心の中で深く悩んでいた時期がありました。何度も自殺未遂を繰り返し、入退院を繰り返していた彼女が、偶然にも神戸のストリートピアノで再び音楽と向き合わせられます。

彼女が演奏するピアノの音色に、同級生は感動し、「すごい」と拍手を送ります。その瞬間、彼女は自分が音楽に対して抱いていた心の葛藤と向き合い、再びピアノを弾くことを決心するのです。同級生からのリクエストに応え、もう一度演奏する彼女の姿は、まさに音楽の力が心を癒し、人々を繋げる様子を象徴していました。

何が変わり、何が変わっていないのか

このストリートピアノの物語を通じて、「あの時」から何が変わり、何が変わらなかったのかを振り返ることができます。阪神・淡路大震災という未曾有の災害を経験し、神戸の街は大きく変わりました。しかし、変わらないものもあります。それは、音楽や人々の温かな絆です。震災の記憶を背負いながらも、音楽は人々をつなぎ、癒やし、心の中に新たな希望を生み出しているのです。

まとめ

『ドキュメント72』で描かれた神戸のストリートピアノの物語は、音楽がどれだけ人々の心を癒やし、支え合う力を持っているかを再確認させてくれるものでした。ストリートピアノが神戸に持つ歴史的な背景と、それに触れた人々がどのように変わり、また繋がり直していくのか。その深い意味を感じることができる内容でした。音楽の力、そして人々の絆の大切さを改めて思い起こさせてくれる、このエピソードを通じて、私たちも自分自身の心の中にある「音楽」や「絆」を大切にしていきたいと感じました。