大泉洋の家族のルーツを探る『ファミリーヒストリー』:波乱万丈の先祖たちと両親の物語に涙
12月29日放送のNHKドキュメンタリー番組『ファミリーヒストリー』に、俳優の大泉洋さんが登場し、自身の家族のルーツを深く掘り下げました。番組の副題は「大泉洋 ~北の大地に希望を託して~」。北海道出身の人気俳優である大泉さんが、父方と母方の先祖の足跡をたどり、彼らの波瀾万丈な人生と、彼自身が知らなかった過去に触れ、感動的なエピソードが展開されました。
父方のルーツ:宮城から北海道への移住
番組はまず、大泉さんの父方のルーツに迫ります。大泉家の先祖は、宮城県白石市に住んでいたことがわかりました。最も古い戸籍には、白石本郷に住む武士の家系として記されており、片倉家の家臣として仕えていたことも判明します。大泉さんは、「武家だったとは!」と驚き、これまで自分の家系が町人だと思っていたことに大きな衝撃を受けていました。
しかし、先祖たちの生活は決して安穏ではありませんでした。戊辰戦争で仙台藩が敗北し、大泉さんの先祖は職も住む場所も失いました。家族は、北海道に移住する決断を下します。移住の途中、大きな海難事故に遭遇し、九死に一生を得て北海道にたどり着くという波乱の展開が待っていました。
北海道にたどり着いた後、彼らはゼロから新たな生活を始めますが、その後も困難が続きます。大泉さんは、自分の先祖がどれほどの苦難を乗り越えたのかを知り、胸が熱くなる思いだったと言います。先祖が目指した「北の大地に希望を託す」という精神が、今の大泉さんにどのように受け継がれているのかを深く感じさせられる瞬間でした。
母方のルーツ:愛媛から北海道への決断
一方、母方のルーツを辿ると、愛媛県松山市の出身者が登場します。大泉さんの祖父は日露戦争の激戦地である旅順攻囲戦に参加し、その後も戦争に翻弄された歴史があります。戦後、家族を養うために北海道へ移住する決断をした祖父の姿に、大泉さんは深い感銘を受けました。
特に印象的だったのは、大泉さんの祖父・泰さんの妻、シズコさんがハワイ育ちだったという点。なぜハワイから北海道に移住することになったのか、その背景にある家族の物語にも深い興味を持った大泉さんは、思わずその謎を解きたくなったと語っています。
両親の青春時代と愛の物語
そして番組の終盤では、大泉さんの両親—父・恒彦さんと母・正子さんの青春時代にスポットを当てます。特に驚きだったのは、恒彦さんが長年書き記していた日記です。この日記には、正子さんとの交際の細かな経緯が記されており、大泉さんはその内容に驚きと照れくさい思いを抱きながら、思わず涙ぐんでしまいました。
また、両親がどのように教職を続け、どのような葛藤を抱えながら息子の洋さんを育てたのかについても語られ、家族の絆や愛情がひしひしと伝わってきました。
大泉洋のリアクションと感動
収録の途中、大泉さんは思わず涙をぬぐう場面もありました。先祖たちが苦しみながらも夢を託し、困難を乗り越えてきた歴史に触れ、そして両親の愛と苦悩に心を打たれたのでしょう。番組終盤では、「こっぱずかしかったけど、なんか涙出た!」と大泉さんが語り、涙と笑いの中で心温まるエピソードが展開されました。
まとめ
『ファミリーヒストリー』の大泉洋特集は、彼のルーツに迫るだけでなく、家族の絆や歴史の重みを改めて感じさせるものでした。大泉さんの両親や先祖たちが経験した数々の試練や苦労が、彼の明るい笑顔や人懐っこいキャラクターに繋がっているのだと感じさせられます。今回の放送は、涙と笑いを交えながらも、家族への感謝と愛情を再確認する貴重な時間となりました。
これからも大泉さんの活躍を見守りながら、彼の背負う家族の歴史を思い出すことで、より一層その魅力を感じることができそうです。