2025年1月13日放送のNHK総合「病院ラジオ」では、サンドウィッチマンの富澤たけしさんと伊達みきおさんが神戸市立医療センター西市民病院を訪れ、一日限定のラジオ局を開設して、患者さんやご家族の思いを聞くという感動的な内容が放送されました。
神戸市立医療センター西市民病院の歴史
今回訪れた西市民病院は、24時間体制で地域の救急患者を受け入れている総合病院です。阪神・淡路大震災では病棟の一部が倒壊するなど大きな被害を受けましたが、復旧後も地域の人々を支え続けてきました。震災での救命活動に尽力した歴史もあり、患者さんとその家族にとって心強い存在であることが伺えます。
サンドウィッチマンがラジオ局を開設
サンドウィッチマンは一日限定のラジオ局を開設し、患者さんやその家族が普段言えない思いを語る場を提供しました。番組では、温かくも切ないエピソードが次々と紹介され、視聴者の心を打ちました。
1人目のエピソード:大工の61歳男性
最初に登場したのは、61歳の大工さんです。2か月前に入院し、現在も通院している彼は、電気鋸で手を切ってしまい、手術でボルトが入った指を治療してもらいました。彼は46年間、大工として働いてきたが、この怪我で仕事を続けられないかもしれないと感じていました。阪神・淡路大震災の復興にも尽力した彼の心の中には、仕事への深い愛情と、もう一度仕事をしていけるのかという不安が交錯している様子が伺えました。リクエスト曲はUruの「あなたがいることで」。
2人目のエピソード:84歳女性
次に紹介されたのは、84歳の女性で、大腸がんの手術を受けたばかりです。彼女は冷麺専門店を営んでおり、結婚から一度も休まず働き続けてきました。阪神・淡路大震災でお店が潰れるも、「命はあるまで、仕事は死ぬまで」という信念で生き抜いてきました。手術前には「もう84歳だから、そのまま死んでもいい」と考えていたものの、先生に命の大切さを教えられ、手術を受けることを決意。手術後は、自分の命が大切で、やはり仕事も続けていきたいという気持ちを新たにしました。リクエスト曲は美空ひばりの「愛燦燦」。
3人目・4人目のエピソード:のぶこさんとみかさん
続いて登場したのは、透析を受けている43歳ののぶこさんと、透析室で看護師をしている53歳のみかさんです。のぶこさんは腎臓移植の登録をしているものの、白血病の数値が安定しないため手術ができない状態です。みかさんは、のぶこさんにとって母親のような存在で、何でも話せる心の支えとなっています。病院のスタッフのモットーは「スタッフが楽しくなければ、患者さんにいいものは提供できない」というもの。この言葉には、患者を支えるスタッフの優しさと、患者自身が気持ちよく過ごせる環境づくりへの強い意識が感じられます。
まとめ
「病院ラジオ」では、サンドウィッチマンが訪れた神戸市立医療センター西市民病院を舞台に、患者さんたちの心の中にある様々な思いや感動的なエピソードが語られました。病院という場所で生きる力強さや、困難を乗り越えようとする姿勢が色濃く伝わり、視聴者に大きな感動を与えた放送となりました。今後も、こうした温かいエピソードが多くの人々に勇気を与えていくことでしょう。