カテゴリー
まとめ

あさイチで紹介、島豆腐とは?沖縄県西原町

沖縄の島豆腐を知ろう!「豆腐フェスタ」で島豆腐の魅力再発見

 

沖縄の伝統的な味覚である島豆腐。その独特の風味や食感が、多くの人々に愛されていますが、近年、消費の落ち込みが課題となっています。そんな中、沖縄県西原町で10月5日に開催された「豆腐フェスタ」では、島豆腐の魅力を再確認し、業界の活性化を目指す取り組みが行われました。今回はそのイベントの内容をお伝えします。

 

島豆腐の食べ比べで楽しむ地域の違い

 

「豆腐フェスタ」の会場となった西原町の「さわふじマルシェ」には、約10の事業者が出展し、それぞれの島豆腐や豆腐関連商品を紹介しました。特に注目を集めていたのは、島豆腐の代表的な製品であるゆしどうふ(沖縄の温かい豆腐)の食べ比べです。

 

参加者は、宮古島市糸満市をはじめとする沖縄各地のゆしどうふを食べ比べ、各地域ごとの特徴を楽しみました。たとえば、宮古島のゆしどうふは大豆の風味が豊かで、糸満市のものはなめらかな舌触りとほんのり甘みが感じられるのが特徴です。これにより、来場者はそれぞれの島豆腐の違いを堪能し、沖縄の豊かな食文化に触れることができました。

 

初の島豆腐品評会が大盛況

 

「豆腐フェスタ」の目玉イベントとして、今年初めて島豆腐の品評会が開催されました。24の事業者がエントリーし、塩加減や後味、ちゃんぷるーにぴったり合う硬さなど、様々な基準で島豆腐が審査されました。

 

品評会では、特に「ニッポン豆腐屋サミット」への出品を目指して、審査員たちが真剣に評価を行いました。上位に入賞した豆腐は、11月に開催されるこのサミットで披露されることが決まっており、今後、より多くの人々に沖縄産の島豆腐を知ってもらう貴重な機会となります。

 

例えば、名護市の生産者は「名護市の轟の滝の水を使い、沖縄伝統の生搾り地釜製法で作った島豆腐」を出品しました。「多くの人に食べてもらえることが嬉しい」と語り、このようなイベントを通じて、島豆腐の価値が広まることを期待しています。

 

「HACCP」規定で厳しくなった販売環境

 

しかし、島豆腐の生産者は近年、厳しい規制に直面しています。国際的な衛生管理基準「HACCP(ハサップ)」に準拠することが義務化され、これによりアチコーコー(温かい豆腐)での販売が難しくなっています。具体的には、販売される島豆腐の温度が55度を下回ってから3時間以内に消費するか、速やかに冷却して冷蔵保存する必要があります。この規定は、生産者にとって大きな負担となり、売り上げにも影響を及ぼしています。

 

業界活性化の期待

 

それでも、今回の「豆腐フェスタ」のようなイベントは、島豆腐の魅力を再発見し、業界活性化のための大きな一歩となることが期待されています。沖縄県豆腐油揚商工組合の瑞慶覧宏至理事長は「HACCPが導入されてから、事業を中止した豆腐屋も多く、担い手が少ないのが現状」と語りながらも、「小さな子どもたちにもイベントに参加してもらい、島豆腐の魅力を伝えていきたい」と語っています。

 

まとめ

 

「豆腐フェスタ」は、島豆腐の魅力を再発見し、その価値を広めるための素晴らしいイベントでした。特に初めての島豆腐品評会は、参加者にとって新たな発見の場となり、島豆腐の多様性や地域ごとの特徴を楽しむことができました。島豆腐業界が直面する厳しい規制や売り上げの低迷に対し、こうした地域のイベントを通じて、新たな活力が生まれることを期待しています。

 

沖縄の伝統的な味、島豆腐。その魅力をもっと多くの人々に知ってもらうために、これからもさまざまな取り組みが続けられることでしょう。沖縄に訪れた際には、ぜひ「島豆腐」を味わい、その深い味わいを堪能してみてください。