糖尿病の前段階「高血糖」の改善法|簡単にできる秘策とは?
2024年5月9日放送の『あしたが変わるトリセツショー』では、糖尿病のリスクが高まる“高血糖”に焦点を当て、その予防方法や改善策を詳しく解説していました。糖尿病は、血糖値が高い状態が続くことで血管にダメージを与え、さまざまな合併症を引き起こす危険があります。しかし、発症する前から血糖値を改善する方法はあります。そのためには、まず自分の血糖値を知り、生活習慣を見直すことが非常に重要です。
高血糖が引き起こす糖尿病のリスク
糖尿病を発症する前には、数年にわたって血糖値が徐々に高くなり、体内のすい臓(膵臓)に異変が起こり始めます。特に、健康診断で「空腹時血糖」や「HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)」の値が高い場合、すでに高血糖の状態にある可能性があります。もし血糖値が高めの結果が続いている場合、その状態を放置しておくと、糖尿病を発症するリスクが高まります。
高血糖の原因とは? β細胞に異変が
高血糖の原因のひとつは、膵臓にある「β細胞」の働きに異常が生じることです。β細胞は血糖を調節するためのインスリンを分泌しますが、高血糖が続くとβ細胞が疲れてしまい、インスリンの分泌が減少します。これにより血糖値が正常にコントロールできなくなり、糖尿病に進行する可能性があります。
実際の研究では、高血糖の人は、血糖値が正常な人と比べてβ細胞の数が減少していることが分かっています。そのため、早期の対策が非常に重要です。
β細胞を守るための食事法と生活習慣
β細胞を守り、血糖値を改善するためには、食事や運動が効果的です。まず、食事の取り方が大切です。特に規則正しい食事時間を守ることで、β細胞が効率よくインスリンを分泌できるようになります。食事の時間帯に注目すると、β細胞は朝や日中に活発に働き、夕方以降はその分泌量が減少することが分かっています。したがって、朝食を午前8時半までに摂り、昼食は12時ごろ、夕食はできるだけ夜8時までに摂ると、β細胞への負担が軽減されます。
また、遅い時間にドカ食いする習慣を避け、夕食前に軽く糖質を摂ることも有効です。例えば、帰宅前におにぎりを食べ、帰宅後は野菜やおかずを中心に摂ることで、血糖値を安定させることができます。
毎年の健康診断を受けることが大切
自分の血糖値を知り、適切な対策を取るためにも、定期的な健康診断が非常に重要です。もし高血糖の結果が続いたり、再検査を勧められた場合は、無視せずに受けるようにしましょう。さらに、長期間にわたって高血糖が続く場合は、糖尿病専門の医師に相談することも検討してください。
まとめ
糖尿病は早期に発見し、適切な対策を講じることで予防することができます。自分の血糖値を把握し、食事や生活習慣に気をつけることが、β細胞の健康を守る秘訣です。規則正しい食事時間や過度な食べ過ぎを避けること、そして健康診断を受けて高血糖の兆候を早期に発見することが、糖尿病予防への第一歩となります。