「お酒とのつきあい方」のトリセツ:健やかな飲み方を知ろう
2024年12月12日に放送されたNHKの「あしたが変わるトリセツショー お酒とのつきあい方のトリセツ」では、お酒を健康的に楽しむためのさまざまなアドバイスが紹介されました。これからの時期、飲み会や忘年会が増える中で、飲み方を見直すいい機会です。今回は、番組で取り上げられた重要なポイントを振り返り、健やかなお酒とのつきあい方を考えてみましょう。
1. お酒との相性は遺伝子で決まる?
お酒をどれだけ飲めるか、そしてその影響を受けやすいかは、実は遺伝子によって決まっています。日本人の多くは、アルコール分解能力やアセトアルデヒド分解能力に差があり、これにより5つのタイプに分けられます。これらのタイプを知ることで、二日酔いや依存症、さらには内臓疾患のリスクを予測することができます。
タイプ別酒リスク診断
- A型:酔いが抜けにくい(日本人全体の3%)。アルコール分解が苦手で、お酒に依存しやすいタイプ。
- B型:酒豪(全体の50%)。アルコールもアセトアルデヒドも分解が得意なため、いくら飲んでも比較的元気。しかし肝臓への負担が心配。
- C型:飲めると勘違い(全体の3%)。アルコールもアセトアルデヒドも苦手だが、不快症状に気づかず飲み過ぎる可能性あり。
- D型:顔が赤くなり不快反応が出やすい(全体の40%)。アセトアルデヒドの分解が苦手で、二日酔いになりやすい。
- E型:下戸(全体の4%)。アルコールをまったく分解できないため、急性アルコール中毒のリスクが高い。
自分のタイプを理解し、適切にお酒と向き合うことが大切です。
2. 進化する「アルパ飲み」:適量の飲み方
かつては「酒は百薬の長」と言われていましたが、近年では「酒に適量なし」という研究結果が増えてきました。特に「アセトアルデヒド」というアルコールの代謝物がDNAを傷つけ、がんのリスクを高めることが判明しています。これを防ぐために、推奨されるのが「アルパ飲み」です。
アルパ飲みとは、飲み始めの1杯目を30分かけてゆっくり飲むこと。これにより、飲み過ぎを防ぎながら、気持ちよく酔うことができ、体への負担も減少します。厚生労働省も推奨する方法で、酔いが回るまでには最低でも30分が必要とされています。1杯目をゆっくり飲むだけで、その後の飲酒量も自然に減少するのです。
3. さらば二日酔い!ノンアルコール飲料を活用
最近では、ノンアルコール飲料が急速に進化しています。以前は「おいしくない」と敬遠されがちでしたが、今ではお酒好きをも納得させる味わいのものが続々登場しています。ノンアルコール飲料は、ただ「飲めない日に飲むもの」ではなく、「お酒と一緒に楽しむ新しいチェイサー」として活用できるのです。
例えば、飲み始めにノンアルコールビールを選んで、喉ごしを楽しみながら飲み進めることで、飲み過ぎを防ぐことができます。また、1杯目を早く飲んでしまった場合には、2杯目にノンアルコールを飲むことで、後から飲み進めたアルコールの酔いを和らげることも可能です。
4. 健康的な飲み方のために
厚生労働省が発表した「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」では、男性は1日40g、女性は1日20gの純アルコールを超えないようにとされています。これを意識して、食品のカロリーや塩分を気にするのと同じように、お酒の純アルコール量にも注意を払いながら飲みましょう。
例えば、缶ビールや缶チューハイの裏書に記載されている純アルコール量を参考にして、自分の飲酒量を管理することができます。
まとめ
お酒は楽しみながら飲むことが大切ですが、健康を守るためには自分の体質に合った飲み方を知ることが重要です。遺伝子タイプに応じた飲酒、アルコール分解に負担をかけない飲み方、「アルパ飲み」やノンアルコール飲料を活用した飲み方を実践すれば、健やかな飲酒ライフを送ることができます。自分の体に合った方法で、お酒と上手に付き合いましょう。あしたが変わるトリセツショーで健康的な生活を送りたい情報をうまく活用したいですね。